Friday, September 15, 2006

英語の話。

十五夜の月も皎々として冴えわたり、秋気いよいよ増す頃ですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。諏訪は処暑も過ぎ、窓辺近くにすだく虫の音に近づく秋の気配を感じております。嘘。

ところで爺やの英文をチェックしていて、時に英語に直訳出来ない日本語って意外とあるな、と気付く。例えば

・ 活用する
Utilizeはちょっと堅苦しいし、make good use ofは熟語過ぎるし…。

・ 受ける
DDプログラムの完了を「受けて」、Reintegrationプログラムが開始された、みたいな言い方は難しい。「続いて」だったらSucceedinglyでいいんだけど、もうちょっと関係が深いんだよ、みたいな。

・(軍隊の)末端組織 
単に辞書に載っていなかった… 分かんねーYO!

・民度
まぁ、日本語で説明するのもかなり厳しいけど…(植民地的概念だしね)

ぱっと今思いついたのだけでもこれだけあるし、もうちょっと考えてみたら物凄いたくさんあるんだろうなぁ。逆もまた然り。"you worth it"や"you deserve it"のworthやdeserveは、日本語にすると「価値がある」になるんだけど、どうもなんか違うのだよね。一語で言えないのも、日本語に価値概念が薄いということの現れな気もする。あと、直訳出来ていると思っているモノでも、実は出来ていなかったりするよね。例えば、日本では同じ「ウサギ」でも、Hare(でかい野ウサギ)とRabbitは全く別物らしいし、同じ「エビ」で現されるところのLobster, Prawn, Shrimpは、英国人からすると「別の生き物」らしい。逆だと、うー、ちょっといい例が思いつかないけど、キノコなんかそうかなぁ。イギリス人から見れば全てMushroomだけど、日本語にしたら椎茸松茸エノキダケ…。いや、もっと絶対的確な例があるはずだから、思いついたらこっそり書き直します。

ちなみに最近英語で難しいなと思うのが、「ありがとう」もしくは「どうも」の英訳。どうやら、Thank you, Thanx, Cheers, Lovely(ちょっと稀), Great, Awesome, Perfectあたりを全て、日本語で言うところの「ありがとう」の意味で使っている見たいなんだよね。そして意味は微妙~に違うような。言われるだけなら良いんだけど、ふと自分が言わなければならない場面で、とっさにどれを使えばよいのか迷う。

似た例が、やはりLikeとLoveの違いだ。「好き」と「愛している(言わね~)」の違いじゃないんだよねぇ。そこに「恋」やら「miss」やら「adore (言わね~)」やら「恋慕」やらが混ざって、もうやはり外国語って訳が分からないわと思うのでした。でもそもそも、もうそんなこと考える機会もないし(寂)。そんな秋口なbeginning of autumnでした。