Monday, June 24, 2013

高野悦子「二十歳の原点」

昔買った、高野悦子「二十歳の原点」を読み終えた。 かわいらくして、頭が良くて、気立ても良かった20歳の女子大生が、学生運動に身を投じて、最後に自殺してしまうまでの日記(本物)。それだけ聞くとセンセーショナルだけど、実際には現代でも多くの若者が感じる悩みや社会の矛盾を詩的に書いていて、広くお勧めしたい。特に一番最後の詩は本当に美しい。

どうも読む限りは、失恋が自殺の直接的な原因みたいだけど、そこに至るまでに自暴自棄になるのが、本当に、本当にもったいなくて息苦しくなった。全くもってまともに、きちんと考えている人なのに、どうしてそういう決断をしてしまったのか。読みながら、お願いだからどこかで考え直して、ついでにタバコとウィスキーを止めてくれ、と思わずにはいられない。

ちなみに、1週間くらい前からダラダラ読んでいて、今日読み終わったのは単に今日暇だったからなんだけど、最後のページの略歴に書かれた、高野さんが鉄道自殺をした日時が、まさに読み終わった6月24日未明だった…、というか今。偶然過ぎて、感動というより恐怖。