Thursday, May 31, 2007

どのあたりだろう

しょっちゅう聴くわけじゃないけど、絶対に1年に1,2回は聴く曲というのがある。今日、ジムの帰りにどうしても聴きたくなったのが、ウルフルズの「僕の人生の今は何章目くらいだろう」っていう歌。ウルフルズの中では出色の出来だと思う。



良かれ悪かれ言いたいことを全部言う
気持ちいい風を魂に吹かす
今はどのあたりだろう
どの辺まで来ただろう
僕の人生の今は何章目くらいだろう

アホな冗談で涙流して笑う
屁みたいな歌を大きく歌う
今はどのあたりだろう
どの辺まで来ただろう
僕の人生の今は何章目くらいだろう

朝が 昼が 夜が 毎日が
それぞれに愛しい

君が 彼が あいつが 誰かが
それぞれに愛しい

何気ない その笑顔を
頼もしい やつの声を
変わらない この心を
とめどない あの涙を

忘れたい 昔のこと
譲れない 初恋のこと
わからない あの出来事
しょうもない 昨日のこと

叫びたい でかい声で
掴みたい 力ずくで
遊びたい 一晩中
眠りたい 君の横で

いつまでもずうずうしく
どこまでも明日は続く・・・

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この歌を前回聴いたのは、イギリス留学中の一昨年の年末年始、まちがえて一人で湖水地方のどイナカに滞在してしまった時だ。その頃は、留学生活にかなり疲れていて、友達にも会わずに毎日Will and Graceを見ていた。平和と紛争を勉強はしていても、コースが終わった後の就職の見込みも全くなかったし、恋人もいなかったし。確かその年のクリスマスは、周囲はみんな帰省(帰国)してしまって、一人で部屋でしんみり過ごした気がする。

湖水地方は、予想通りとても綺麗だったけど、案の定かなり寂しかった。基本的に冬季は公共交通機関も止まっているから、滞在先のユースホステル(でかい部屋に一人…)から観光に出かけることもせず、仕方なくちょっと山を登ったり、湖の周りを散歩するだけだった。







で、大晦日はそのユースの部屋で一人論文を書いて(るふりをしてい)て、何となくフラッと外に出たんだな。鼻がツーンとするほど冷え込んでいて、もちろんだーーーれもいなくて、山と湖と森だけがあって、そこでなぜか聴いたのがこの歌だった。その時黙ったのか、泣いたのか、笑ったのか、歌ったのか、実は覚えていない。何かそこの記憶がぽかーんと歪んでいて。でも、とても強い感情を持ったことは確かだったと思う。

今思い出してみると、あの旅行ほど「空気」を覚えている旅行は無いかな、と思う。その空気には、明らかにこの歌が響いている。

それで、今日、この歌を久し振りに聴いた。